GruppeMのマッツシュルとビュークがブリラムの第2レースを勝利。レンガー、再びGT4を制す。

GruppeMのマッツシュルとビュークがブリラムの第2レースを勝利。レンガー、再びGT4を制す。

> Mercedes-AMG 両クラスでの完全勝利を続ける
> FFF RacingのリンドとコドリックのLamborghiniが総合順位とシルバー・カップのポイントでリード
> リザルト: レース2
> ポイント: GT3 | GT4

GruppeM Racingは、2018年のBlancpain GT Series Asiaの序盤戦をほぼ完ぺきにスタートさせ、ブリラムの第2レースでも両クラスでの優勝を飾った。アレキサンダー・マッツシュルとマキシー・ビュークの#888 Mercedes-AMG GT3 は土日26,000人で満場となったChang International Circuitで行われたレースでポール・スタートからチェッカーまでリードを譲らず、ラインホルド・レンガーも今週末のGT4を共に制した。

総合2位となったFFF Racing Team by ACMの #19 Lamborghiniはドライバーのマーティン・コドリックとデニス・リンドが共に総合とシルバー・カップでのポイントのリードを得た。

GT3: スレイドを抑えてビュークが勝利


#999が前日のレースを勝利した後も、GruppeMは、FFF Racing Team by ACMのデニス・リンドとマーティン・コドリックを抑え、KCMGのフロリアン・シュトラウスとエドアルド・リベラティはNissan GT-R にBlancpain GT Series Asiaの総合での初表彰台をもたらした。

ビュークとフロントローで並んだティム・スレイドとの予選タイムの差はコンマ1秒以下で、レース序盤は両者がバトルを続けていた。当初2番手に上がったのはアデリー・フォンだったが、1周目の終わりには5番手に落ち、Mercedes AMGとHubAuto Corsa Ferrariも共に引き離されていった。

ビュークは序盤、追撃を交わして差を広げたが、スティントの中盤に入ると、スレイドが再び背後につけた。しばらくの間、2台は並んで周回をつづけたが、488GT3はピット・ウィンドー・オープンまでなんとかしのごうとしたものの、やがて後塵を拝することになった。

GruppeMは、10分間のウィンドーで、できるだけ遅く停止する作戦に出た。これによって、プロ・ドライバーは後続のアマチュア勢との間にアドバンテージを築くことができた。マッツシュルは14秒のリードをもってコースインし、チェッカーまでに多少は減ったものの、彼とビュークは安全に勝利を得ることができた。

後方では、HubAuto Corsaからプロ/アマで出場のモーリス・チェン騎乗のフェラーリがピットストップ後にシルバー・カップ勢が反撃に出たころに徐々にポジションを落としていった。この集団のトップにはFFF Racingでリンドのパートナーで9番手からスタートしていたマーティン・コドリックがいた。リンドはプロ/アマ勢の間をかいくぐってポジションを上げたが、3.7秒速くチェッカーを受けたマッツシュルには追いつくことはなかった。

リベラティとシュトラウスは、更に後方からスタートし総合の表彰台に到達したが、特に後者は序盤のスティントでの4輪脱輪のペナルティーでドライブスルーを受けた。ピットウィンドー・オープン時には15番手、そして他車のペナルティーなどが重なり、KCMGの#23GT-Rは総合3位の表彰台を獲得した。

一方で同じチームの#18はレース終盤でポジションを落とすことになった。スタート・ドライバーの松田次生は前日の予選での落胆を乗り越え、8番手スタートから序盤のうちに3番手まで上げ、谷口行規に代わってから最初は濱口弘、続いてはリベラティとの間に素晴らしいバトルを繰り広げた。

Absolute Racingのマーティン・ランプとフランキー・チェン組は、ピットストップ・サクセス・ペナルティを受けた中では最上位につけ、ニック・フォスターとレオ・イー・ホンリィ組は、コースの幅を超えて走行する4輪脱輪によってドライブスルー・ペナルティーを受けることになった。

同じくAbsolute Racingのアンソニー・リウとジョシュ・バードンも、同じくペナルティーを受けながら7位チェッカーを受けた。彼らは地元の英雄である14番手スタートのCraft-Bamboo Porsche、サンディ・ストゥヴィックとシェイ・デイヴィーズ、そしてマーチー・リーとアレックス・ユーンのPhoenix Racing Asia Audi を抑えきったレースだった。

濱口とFFF Racingのパートナー、マルコ・マペッリはピットストップ停止時間不足でストップ・アンド・ゴー・ペナルティーを受けて10位に沈むまでは、期待のできる順位にいた。マペッリは19番手からスタートしたが、レース開始から25分のピット・ウィンドーが開くまでには6番手に上がった。短いピットストップ時間は濱口を3位に浮上させ、谷口を抜いて一時的に2番手にあがった。

昨日のレースを優勝して得た15秒のサクセス・ペナルティーに加えて、ピットストップ中の危険なリリース、ということでドライブスルー・ペナルティーを受けた、マーカス・ポマーとパトリック・ニーデルハウザーにとって、今日は忘れてしまいたいレースだったろう。

AMAC Motorsportsのスポーツのアンドリュー・マクファーソンとベン・ポーターにとっても同じくうっぷんの溜まる一日だった。何度となくピットインしたLamborghiniは、最後はJWD-Unixx Racing Team Porscheによってスピン、停止してリタイヤした。KCMGの白坂卓也と竹田直人はこれで無傷のままアマチュア・カップの勝利を手にすることになった。

GT4:レンガーが連勝を飾る


ラインホルド・レンガーは今週末、リンゴ・チョンとジル・ヴァネレットのチームiRace.Win Mercedes-AMGを24秒差で打ち破り、連勝を飾った。BMW Team Studieの浦田健とマックス・チェンも表彰台を獲得した。

レンガーはポールからレースをスタートさせたが、序盤はStudieの木下隆之がリードした。2台はしばらく接近戦を繰り広げたが、M4はやがて技術的トラブルによってリタイヤを余儀なくされた。

これによってiRace.Winが予選後に失格となったことで最後尾からスタートしていたヴァネレットが、GruppeMにとって最も近いライバルとなった。ヴァネレットは1周目の終わりに6番手だったが、BMWのリタイヤ直前には3位に浮上。レンガーの15秒のサクセス・ペナルティーと更に単独参戦による7秒の追加のピットストップ時間もあって、チョンは一気に前に出た。

しかし、チョンは第2スティントのレンガーを抑えきることができず、ヘアピンで抜かれるとそのまま後続に甘んじることになった。

Studieの#82 BMWは浦田とチェンによって表彰台を獲得した。昨日2位のフランク・ユーとジャン・マルク・マーリンのCraft-Bamboo Porscheは4位に終わった。

Blancpain GT Series Asia 2018の次戦は6月30-7月1日、日本の鈴鹿サーキットで開催される。

ドライバー・コメント

マキシー・ビューク #888 GruppeM Racing Mercedes-AMG GT3: 「僕とティム(・スレイド)との間が随分近づいたことが1、2回あって、守らなければならなかったんだけど、全体的にクルマがすごく良かった。GruppeMとMercedes-AMGが素晴らしいクルマを用意してくれた。スタートからフィニッシュまで一度もリードを譲らなければ、完ぺきなレースと言ってもいいよね?」

デニス・リンド#19 FFF Racing Team by ACM Lamborghini Huracan GT3:「かなり暑かったし、実際はマレーシアよりも暑かったかもしれない。だから、そうした厳しい条件でのタイヤとブレーキの全体的なコンディションが素晴らしかった。チーム全体が素晴らしい仕事をしてくれた。僕がアマチュア・ドライバーに対して行った役割は、最初のスティントでのマーティン(・コドリック)のそれとはちょっと違ったと思う。彼はプロの中で戦いをしてくれて、僕はそれを引き継ぐだけだった。昨日のニアミスから比べて、本当に大きな転換だったと思う。

ラインホルド・レンガー #666 GruppeM Racing Mercedes-AMG GT4: 「正直、本当に予想もしてなかった。序盤でリードを奪われたにもかかわらず、クルマはスタートからフィニッシュまで安定していた。首位に立ってからは、サクセス・ペナルティーを相殺できるように、後続との間にギャップを作らなくちゃいけない、と思っていたよ。このサーキットはすごく好きだし、たくさんのファンが来てくれてうれしかった。大勢の観客の前でいいレースができると、余計うれしいよね」。