今シーズンBlancpain GT Series Asia最大のエントリー台数が鈴鹿に臨む!

25 June 2018

> 23台のGT3と8台のGT4車両が出走
> リゴンとインペラトーリが選手権にデビュー
> Pirelli、GT3用の新しいP Zero DHD2タイヤを発表
>エントリーリスト:鈴鹿

Blancpain GT Series Asia日本ラウンドの緒戦、鈴鹿戦は今週末(6月30日〜7月1日)シーズン最大の31台のスーパーカーがエントリーすることに決まった。

鈴鹿の5.807km、18ターン8の字型のサーキットは、モータースポーツ界の最大の難所の1つであり、ドライバーなら一度は走ってみたいコースである。60分間のスプリント・レースが2本、日本ラウンド後半戦となる3週間後の富士スピードウェイでのレースを控え、Blancpain GT Series Asiaのチームは過酷な挑戦に直面する。

23台のGT3マシンが鈴鹿に参戦するが、FFF Racing Team by ACMのマーティン・コドリックとデニス・リンドは、FFFレーシングチームは、ぜひともシーズン初勝利を挙げてチャンピオン争いを有利に持ち込みたいところだ。Lamborghiniのペアは、ここまで安定した走りを続けているが、2位が2回と、どうしても頂点に立つことができないでいる。今回は前戦ブリラムでも表彰台に立ったことで、土曜日の鈴鹿の第5戦では10秒のサクセス・ペナルティーが科されてのスタートとなる。

一方、GruppeM Racingは今シーズン、勝率10割と完全勝利を続けている。マレーシアとタイの#888と#999 の2台のMercedes-AMGはマレーシア、タイと勝ちながら、ドライバー変更が度重なり、現在パトリック・ニーデルハウザー一人がチャンピオン・レースで首位に立っている。ブリラムでの第1レースを共に勝利したマーカス・ポマーが今回もスイス人ドライバーとペアを組むことになる。

ラファエレ・マルチエロは、タイ戦をニュルブルクリンク24時間参戦のために見送ったが、今回は#888に復帰している。しかしながら、マルチエロとパートナーのアレクサンダー・マッツシュルはブリラムでのスーパー助っ人マキシー・ビュークの活躍による第2レース勝利からなる15秒のペナルティーを以て鈴鹿の緒戦に臨む。

ニック・フォスターとレオ・イ・ホンリィにとっても、4戦終了後のランキング3位を維持するために、安定性は欠かせない。HubAutoチームでは、Ferrariのスター・ファクトリー・ドライバーのデヴィッド・リゴンは今週末、オーストラリアのSupercar Seriesに出場するティム・スレイドの代わりにモーリス・チェンとタッグを組む。

マーティン・ランプとフランキー・チェンは4位でアウディ勢のトップ。FFF Racingの濱口弘も、母国ラウンドということもあり、チーム・メイトのマルコ・マペッリと共にプロ/アマ・ランキングを上げ、総合順位でも好成績を残したいところだ。

元Porsche Carrera Cup Asiaチャンピオンのアレクサンドル・インペラトーリは、残りのラウンドをNissanでのスーパーGTに専念する松田次生に代わってKCMGのステアリングを握りBlancpain GT Series Asiaのデビューを飾る。

今回は、これまでシリーズ・レギュラーで参戦してきたARN RacingやBMW Team Studieの活躍に続けとばかりに、地元日本からのレース・バイ・レースでの参戦が後を絶たない。

CarGuy Racingは昨シーズン、富士でGT3優勝を挙げ、ケイ・コッツォリーノとオーナーでもある木村武史とで同じ黄色が鮮やかなLamborghini Huracanで復帰した。

3回Super GTの300クラス・チャンピオンを獲得した山野哲也が弟の直也のPorsche Team EBIに合流、D'station Racingの991 GT3 Rには昨年同様に星野敏とルマン・ウィナーの荒聖治、そして昨年富士で勝利した横溝直樹は近藤保と共にKizashi x Saccess Racingで蛍光オレンジ色のLamborghiniで参戦する。レース・バイ・レースで参戦する車両は全て、土曜日のレース1のピット・ストップ・タイムに7秒が加算される。

ARNレーシングは、今週末タイで開催されるSuper GTに参戦する永井宏明と伊藤大輔のレギュラー・ドライバーが地元鈴鹿ラウンドを見送ることになった。 #8の Ferrariには、Porsche Carrera Cup Japanに参戦中の武井真司と永井秀貴が搭乗する。ドライバーを2人交代したことで、第1レースのピット・ストップ時間に7秒が加算されることになる。

今回、Pirelliは2018年版のP Zero DHD2タイヤを導入する。GT3チームはプラクティスが始まる金曜日に先立って、木曜日の延べ5時間のテストで初めて新しいコンパウンドを体験することになる。

GT4:BMW TEAM STUDIEはホームのアドバンテージを生かすことができるか?


今シーズンはGT4もここまでMercedes AMGの独壇場だったが、今回鈴鹿ではBMW Team Studieの巻き返しにも期待が寄せられる。2台のM4は既に表彰台こそ経験済みだが、様々な不運に見舞われて、持ち前の速さを生かせずにいる。

日本チーム、そして日本人ドライバーたちにとって、GruppeM Racingのラインホルド・レンガーとTeam iRace.Winのリンゴ・チョン、ジル・ヴァネレットを打ち負かす上で、地の利は最大の武器となるだろう。

ジャン・マルク・マーリンは今回から同じレギュラー・ドライバーのフランク・ユーと共にMercedes AMGにスイッチして参戦する。昨シーズンのGT4チャンピオンは現在総合3位で、昨年優勝したこのコースで何とかレンガーの30ポイント優位を切り崩したいと思うところだろう。

レンガーはブリラムでは単独で走行したが、今回はAsian Le Mans Seriesに参戦する大塚隆一郎とペアを組み、大塚は今週末鈴鹿に参戦する18人の日本人ドライバーの中に名を連ねることになった。

また、Taiwan Top Speedでも鈴鹿スペシャリストであるジョージ・チョウがケオ・チャンに再び合流。このペアは昨年のレース2でチョウのポール・ポジション、クラスのファステスト・ラップ、そして優勝を飾っている。

今週末の予選とレースはSROのGT World Youtubeチャンネル、Blancpain GT Series AsiaのFacebookページとウェブサイトで試聴することができる。

鈴鹿タイムスケジュール

6月28日 木曜日
09:00 – 12:00: テスト
14:00 – 16:00: テスト

6月29日 金曜日
13:00 – 13:45: フリー・プラクティス 1
17:05 – 17:50: フリー・プラクティス 2

6月30日 土曜日
08:10 – 08:40: 公式プラクティス
09:55 – 10:10: 予選1
10:20 – 10:35: 予選2
14:20 – 15:20: レース 1

7月1日 日曜日
10:50 – 11:50: レース2

ピット・ストップ・サクセス・ペナルティー

GT3: レース1
15秒 – #888 GruppeM Racing Mercedes-AMG GT3 – マッツシュル/マルチエロ
10秒 – #19 FFF Racing Team Lamborghini Huracan GT3 – コドリック/リンド
05秒 – #23 KCMG Nissan GT-R NISMO GT3 – リベラティ/シュトラウス

GT4: レース1
15秒 – #666 GruppeM Racing Mercedes-AMG GT4 – レンガー/TBC
10秒 – #72 Team iRace.Win Mercedes-AMG GT4 – チョン/ヴァネレット
05秒 – #82 BMW Team Studie BMW M4 GT4 – 浦田/チェン

ファステスト・ラップ

GT3 – 2m03.611s – マックス・ワイザー – Spirit of Race Ferrari 488 GT3 – 2017
GT4 – 2m19.496s – ジョージ・チョウ – Taiwan Top Speed Racing Porsche Cayman GT4 – 2017