> GruppeMのレンガーと大塚組がGT4で勝利
> 結果:レース2
> ポイント:GT3 | GT4
FFF Racing Team Lamborghiniのマーティン・コドリックとデニス・リンドは、今日午前中に行われたBlancpain GT Series Asiaの鈴鹿の第2レースで初勝利を飾り、チャンピオン争いのリードを更に広げることになった。
二人はレース中に起きた怪事件を利用した。リーダーだったHubAutoのレオ・イ・ホンリィは3回目のセーフティカーからの再スタート時になぜかピットイン、そのまま通過してアウトしたのだ。KCMG Nissanのエドアルド・リベラティとフロリアン・シュトラウスは15番手スタートから2位に上がり、GruppeM Mercedes-AMGのマークス・ポマーとパトリック・ニーデルハウザーの前でフィニッシュした。
最期のセーフティカーはGT4勢にも多大な影響を与え、前戦2位による10秒のサクセス・ペナルティーがセーフティカー導入によって意味を失くしてしまった#666 GruppeM Mercedes-AMGのラインホルド・レンガーと大塚隆一郎が優勝し、リンゴ・チョンとジル・ヴァネレットのTeam iRace.Win Mercedes-AMGが2位、Craft-Bambooのフランク・ユーとジャン・マルク・マーリンが3位となった。
GT3: 表彰台の頂点に立ったリンドとコドリック
安定して表彰台フィニッシュをこれまで続けてきたGT3のリンドとコドリックが第5戦までチャンピオン争いをリードしてきたが、第6戦で優勝を飾り、今シーズンの総合首位を維持し続けることになった。
しかし、彼らの勝利はHubAuto Corsaの不運が一因となっていた。2台のFerrariのうち、ニック・フォスターはポール・ポジションからスタート、序盤のセーフティカーもうまく凌ぎ、チーム・メイトのティム・スレイドとの間にギャップを築きつつあった。
しかし、#28フェラーリは最終シケインでダニエル・アウのGT4 McLarenと接触し、両車がその場に停止したため、ピット・ウィンドー・オープン時間に合わせるように2回目のセーフティカーが導入されることになった。
その時点でフォスターはGruppeMのラファエル・マルチエロ、2台目のFFF Racing、マルコ・マペッリとコドリックのLamborghini勢、ニーデルハウザーの2台目のMercedes-AMGを先導して走行を続けていた。リンドの5秒のサクセス・ペナルティーによってHuracanが5番手に上がったポマーの後方に沈む中、フォスターのパートナー、イー・ホンリィが首位に躍り出た。
トップ5には2人のアマ・ドライバー、アレクサンダー・マッツシュルと濱口弘が含まれた。ポマーの濱口を抑えようとする必死の抵抗がリンドに道を開く結果となり、リンドは両者をまとめて追い越すことができた。ポマーはその後イー・ホンリィにも抜かれ、2位を明け渡す結果となった。
3回目、最後のセーフティカーが導入された時、マーティン・ランプとそのAudiにとって最大の好機が訪れた。その前にソ・ジュウォンのMercedes-AMGと接触していたランプだったが、セーフティカーが解除になった時、前方を走行していたはずのイー・ホンリィの緑色のFerrariの姿が忽然とコースから消えていた。退去したセーフティカーについて、ピットレーンに入ってしまっていたのだった。変わって、リンドが首位に立ち、そのまま2位に2秒差をつけて優勝した。
KCMGのリベラティとシュトラウスは15番手からこの3戦で2回目の表彰台、シュトラウスがオープニング・スティントの荒れた中盤を無傷で通過し、ピットインまでにいくつかポジションを上げることに成功した。リベラティは7位からスタートし、残り30分を使ってポマー、濱口、マッツシュルそしてソを抜き順位を上げていった。
ポマーはようやく、母国でチーム・メイトのマペッリと共にプロ/アマの栄冠に輝いたFFF Racingの濱口を交わすことに成功した。シェイ・デイヴィーズとサンディー・ストゥーヴィックは二人で5つポジションを上げ、Craft-Bamboo Porscheはマッツシュル/マルチエロ組、OD Racingのミッチ・ギルバート/アディティヤ・パテル組のWRT Audi(20位スタート)とジャンプスタートでドライブスルー・ペナルティを受けたショーン・ソング/アレックス・ユーン組を抑え、5位でフィニッシュした。ソング/ユーン組の8位はIndigo Racing no#97 Mercedes-AMGとの接触で、レース後に30秒のペナルティが加算されたAbsolute Racingの犠牲によって達成された。
アマ・カップの優勝は今季、初めてKCMGの竹田直人と白坂卓也に土を付けたARNの永井秀喜と武井真司のものとなった。
GT4: GRUPPEMの成功のカギを握ったセーフティカー
レース終了10分前まで、優勝は上位3台の誰のものになってもおかしくなかった。しかし、3回目のセーフティカーが終了し、一番大きく喜んだのはラインホルド・レンガーと大塚隆一郎のGruppeM Mercedes-AMGだった。
BMW Team Studieの砂子塾長はポール・ポジションからスタートしたが、ラインホルド・レンガーとジル・ヴァネレットのMercedes-AMG勢の追撃から逃げ切ることはできなかった。
だが、Team StudieとGruppeMに共に科されたサクセス・ペナルティーによって、Team iRace.Winのリンゴ・チョンにCraft-Bambooのフランク・ユー、Taiwan Top Speedのジョージ・チョウ、そしてTTR Team SARDのブライアン・リーの前に出るチャンスが訪れた。上位2台が逃げ切りを試みる中、大塚は2台のPorscheを交わし、2位を目前にした。外からのアシストなしには、詰め切れないギャップに思えたが、一気に差を詰める最後のセーフティカーがまさにそれになった。
大塚は、それぞれ2番手と3番手で車両を持ちかえったチョンとユーをパスし、立派に責任を果たして仕事を終えた。昨日の勝者である砂子と木下隆之は最大のピット・ストップ・ペナルティを受けながらも4位で踏みとどまり、レース後のペナルティによって台湾トップ・スピードはTTRの後方に沈んだ。
次戦は富士スピードウェイで、7月21日22日に第7戦、第8戦が開催される。
ドライバー・コメント
マーティン・コドリック #19 FFF Racing Team Lamborghini Huracan GT3: 5番手からのスタートだったので、難しいレースになることはわかっていた。だからできることは全部した。いいスタートも切れたし、チーム・メイトのマルコ(・マペッリ)が相手だったから、とにかく馬鹿なことだけはしたくなくて、後ろに下がってペースを守ることにした。ピットストップもうまくいったけど、ペナルティのせいで時間を取られることはわかってた。デニス(・リンド)ががんばって順位を上げてくれた。それで最後にFerrariがピットに入った時はびっくりしたよ。デニスは追いつくだろうと思ってはいたけれど、ここは本当にオーバーテイクが難しいところだからね。何度か勝てそうなチャンスがあったのにできなかったから、今回はいただこう!と思ったよ。
大塚隆一郎#666 GruppeM Racing Mercedes-AMG GT4:昨日はポール・ポジションからスタートして、接触がいくつかあって、5番手まで落ちてそこから上がって行きました。今日は5番手からのスタートで、サクセス・ペナルティ・ピットストップもあって、それでもレースに勝ちました。楽な週末ではなかったですけれど、他のドライバーのみなさんもフェアでいいバトルができて、とても楽しかったです。個人的には、ポールも取れ、鈴鹿のコース・レコードも更新し(その後チーム・メイトのレンガー選手が再更新)、優勝しました。だから、僕にはいい週末でした。