総勢33台!2018年最大の台数がシーズン後半戦富士のグリッドに集結

総勢33台!2018年最大の台数がシーズン後半戦富士のグリッドに集結

> 第7戦と第8戦に33台の出走を確認。
> コドリックとリンドがLamborghini、Mercedes-AMG、Audi、Ferrariからなるトップ4をリード
> Mercedes - AMGとBMW、再びGT4の鎬を削る
> エントリーリスト:富士

2018年のBlancpain GT Series Asiaのシーズンは今週末7月8日(7月21日22日)の富士スピードウェイで後半戦を迎え、今季最大の32台のスーパーカーが集結する。

選手権にとって、3週間で2回目の日本遠征となる今週末、セパン、ブリラム、鈴鹿に続きそれぞれのカテゴリーのリーダーたちは、富士山を仰ぎ見る16のターン、1周4.563kmのサーキットにおいて更なる優位を築くことを願っている。

GT3:チャンピオンシップのアウトサイダーにもチャンスがあるか?

6戦で5組の優勝チーム、とGT3クラスは話題に事欠かない。それでも、FFF Racingのデニス・リンドとマーティン・コドリックは常に速さと安定性をみせてきた。

GT3チャンピオンシップ・リーダーたちは、今季4回表彰台に立ち、鈴鹿でついに初優勝を飾り、2勝をあげているパトリック・ニーデルハウザーに19点差をつけている。

しかし、リンドとコドリックのレース2の勝利によって、彼らは15秒のピットストップ・サクセス・ペナルティーが科されることになり、ニーデルハウザーとGruppeM Racing Mercedes-AMGのチーム・メイトで、セパン以来の復帰となるニコ・バスティアンも3位入賞によって同様に5秒加算されることになる。

それは、Audi、Ferrari、PorscheそしてNissanなどのライバル勢に反撃のチャンスを与えることになる。

Absolute Racingのフランキー・チェンとマーティン・ランプは、鈴鹿でAudi勢として初めて2018年の勝利をあげ、現在ランキング3位につけている。

その彼らに6ポイント差でつけるのは、鈴鹿で予選終了間際にポールを奪ったHubAuto Corsa Ferrariのニック・フォスター。今週、彼とタッグを組むのはニュージーランド出身でこれがBlancpain GT Series Asiaデビューとなるジョノ・レスター。これまで1勝ずつ決めたGruppeMのラファエル・マルチエロにマーカス・ポマーが続き、ランキング上位6人となる。

マレーシアとタイはいずれもPorsche勢にとっては厳しい週末となったが、Craft-Bambooは鈴鹿でシェイ・デイヴィーズとサンディー・ストゥーヴィックが2位と5位となり、徐々に盛り返してきた。同じ991 GT3 Rモデルで昨年、フォスターがポールを獲得した富士で、更なる活躍が見込まれている。

富士はToyotaのサーキットかも知れないが、毎年NISMOフェスティバルが開催されるなど、Nissanとも縁の深いコースである。KCMGのGT-R勢にとっても、エドアルド・リベラティとフロリアン・シュトラウスにとって、2回目の表彰台となった鈴鹿に続き、好機に恵まれることがあるかも知れない。

他には、日本からのレース・バイ・レースのエントリーも、ホームでサプライズを見せてくれるかも知れない。昨シーズン、ケイ・コッツォリーノと横溝直樹の2人を擁して富士で勝利し、シーズン・エントリーのチームに衝撃を与えたLamborghiniのCarGuy Racingの例もある。今週末、彼らは別々のチームからエントリーし、横溝はCarGuyの2台目、選手権に初登場となるFerrari 458に、コッツォリーノは再びチーム創設者で日本のカー文化をリードする木村武史とペアで出場する。今回、もう1台同チームからはアマ・カップのペア、山脇大輔と奥村浩一が参戦する。

濱口弘とマルコ・マペッリ搭乗のFFFレーシングのもう1台のLamborghiniもプロ/アマのランキングを牽引しているが、続くKCMG Nissanの谷口行規とはほんの7点差である。白坂卓也と竹田直人は引き続き、アンドリュー・マクファーソンとベン・ポーターに対してアマ・カップの圧倒的なリードを維持している。

フェラーリのファクトリー・ドライバー、ダビデ・リゴンがHubAuto Corsaのプロ/アマ・エントリーの488に加入し、Phoenix Racing Asiaは上海以降Bentleyの2018年型Continental GT3に切り替えるため、Audiで最後のエントリーとなる。アマ・カップのグリッドにはArrows RacingのHonda NSX GT3がセパン以来の復帰を果たす。

GT4: 再起したTEAM STUDIEの好調は富士でも続くか?

GruppeM Racingのラインホルド・レンガーは、鈴鹿でも今季の好調を維持したが、初戦では日本のBMW Team Studieに完敗を喫し、もう1台のMercedes-AMGチーム、Team iRace.Winを交え、戦いは今回も三つ巴の様相を呈している。

レンガーの39点リードは、ライバル勢の不安定さによるところもあるが、実際、継続して彼に挑戦することのできるチームはこれまでなかった。

リンゴ・チョンとジル・ヴァネレットがレンガーに最も近いライバルかもしれないが、今週末Gruppe Mを苦しめるのは、速さに運を合わせて鈴鹿で初優勝を飾ったTeam Studie#81 M4 GT4の木下隆之と砂子塾長になるかも知れない。砂子のポール・ポジションを見ても、一発の速さに勝るBMWは予選だけでなくレースでも、Mercedes-AMGを追い込む最大勢力となることが見込まれる。

一方、TTR Team SARDとTaiwan Top SpeedのPorscheもまた鈴鹿で勢いを取り戻し、Clearwater RacingのMcLarenも昨年のダブル・ポール、ファステストラップ、そしてレースの勝利を再現できるかどうか、が見どころとなる。

残念ながら、Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMGからはフランク・ユーが病気のためエントリーを取りやめ、GT4チャンピオンは富士凱旋を果たせなくなった。

2回のプラクティス・セッションが金曜日に行われ、土曜日に予選とレース1が行われる。これらと日曜日のレース2は選手権のFacebookページとウェブサイト、そしてSROのGT World Youtubeチャンネルにライブ配信される。

富士タイムスケジュール

7月20日金曜日
13:00 – 13:45: フリー・プラクティス 1
15:45 – 16:30: フリー・プラクティス 2

7月21日土曜日
08:00 – 08:30: 公式プラクティス
11:25 – 11:40: 予選1
11:50 – 12:05: 予選 2
15:10 – 16:10: レース1

7月22日日曜日
13:05 – 14:05: レース2

ピットストップ・サクセス・ペナルティー

GT3: レース1
15s – #19 FFF Racing Team Lamborghini Huracan GT3 – コドリック/リンド
10s – #23 KCMG Nissan GT-R NISMO GT3 – リベラティ/シュトラウス
05s – #999 GruppeM Racing Mercedes-AMG GT3 – ニーデルハウザー/ポマー

GT4: レース1
15s – #666 GruppeM Racing Mercedes-AMG GT4 – レンガー/大塚
10s – #72 Team iRace.Win Mercedes-AMG GT4 – チョン/ヴァネレット
05s – #77 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT4 – ユー/マーリン

コース・レコード

GT3 – 1分41.858秒 – マキシー・ビューク – GruppeM Racing Mercedes-AMG – 2017
GT4 – 1分51.069秒 – モック・ウェン・スン – Clearwater Racing McLaren 570S – 2017