スリリングな上海で、コドリッチとリンドがFFF Racing Lamborghiniをワンツー・フィニッシュでリードする

23 September 2018

>新たなチャンピオンシップ・リーダーがPro/Amの勝者、濱口とマペッリに勝利
>GT4の勝利でTeam Studieの砂子塾長と木下隆之はタイトルを狙える位置へ
>リザルト:レース2
>ポイント:GT3 | GT4

今日の午後、マーティン・コドリッチとデニス・リンドが、上海で開催されたスリリングなBlancpain GT Series Asiaの第2戦で、FFF Racing Team Lamborghiniにワンツー・フィニッシュの勝利をもたらし、残すところ1ラウンドでチャンピオンシップのリードを獲得した。

彼らのチームメイト、濱口弘とマルコ・マペッリは、アクレサンダー・マットシュルが、2台のHuracanの厳しいプレッシャーを受けて、最終ラップの1つ手前でスピンしてリードを失ったのに乗じて、わずか1.2秒遅れでゴールした。それでもGruppeM Racingのドライバーはなんとかリカバリーし、相方のドライバー、ラファエレ・マルチェッロと共に、最後に表彰台を確保した。

GT4ではBMW Team Studieの砂子塾長と木下隆之が悠々とドライバー・タイトルを勝ち取り、ラインホルト・レンガーのリタイアに乗じ、今季4度目の勝利を飾った。

GT3: コドリッチとリンドは上海で三つ巴のバトルを制す

マーティン・コドリッチは、ポールポジションを確保しながら、ターン1に入る前からすぐに、フロント・ローからスタートしたラファエレ・マルチェッロと、FFF Racingのチームメイトのマルコ・マペッリにのみ込まれた。そのまま#19のランボルギーニは、KCMG Nissan、HubAuto Ferrariのティム・スレイドとGruppeM Mercedes-AMGのニコ・バスチャンと競い、第1ラップの最後には3位まで順位を落した。

マーティン・ランプははじめ3位から順位を落したが、Absolute Racingのアウディを陥れ、バスチャンとコドリッチのおかげで開いたピット・ウィンドーの前に再び5位まで押し上げることに成功した。3位を巡る争いも、スレイドがインペラトーリを追い抜いたことで状況は変わった。

その時点で、マルチェッロはマペッリに対して、小さいながらも一定した1.5秒のアドバンテージを守り、当のマペッリはリードするMercedes-AMGに食らいついて、チーム・ドライバーのアレクサンダー・マットシュルと濱口弘が乗りこむまで、Pro枠としての時間を最大限に活かすべく奮闘した。

さらに後方では、ウィンドー・スタートのタイミングで、FFF Racingはコドリッチをピットに入れることにした。その戦略がうまく機能したことでデニス・リンドは4位に浮上。しかもすぐにHubAutoのフェラーリに乗るスレイドがリーダー勢との11秒差の遅れを取り戻すことに集中する中、モリス・チェンがデンマーク人をオーバーテイクして3位まで押し上げた。

彼は残り5秒を残すところで、濱口のすぐ後ろにつけながら、ターン1と2の間に2位に浮上。だが目の前にいたマットシュルを押しのけるのに手こずり、3人とも同じラップで前方の集団に出会い、3台横並びのバトルはバックストレートまで繰り広げられた。濱口は最初にヘアピンでワイドに膨らんだものの、それによってリンドはGruppeMのAMドライバーに向けてもう一度照準を合わせた。

しかしマットシュルのしぶといディフェンスのおかげで、あと2周を残すところの半分あたりで、ランボルギーニ2台の厳しいプレッシャーを受けて、彼が乗るMercedes-AMGのリアは崩れ、その瞬間にドイツ人はスピン。ターン7に入ってぎりぎりで避けたリンドは浜口に競り勝ち、チェッカー・フラッグを受けた。

なんとかリカバリーしたマットシュルは10秒遅れ、ランプが乗るピットストップの前は5位にいたAbsolute Racing Audiのフランキー・チェンのわずか0.7秒前にホームに滑りこんだ。GruppeMのその時のチャンピオンシップ・リーダーのパトリック・ニーダーハウザーは、バスチャンと共に5位に入り、エドゥアルド・リベラーティとフロリアン・シュトラウスのKCMG Nissanは11位からトップ6に割りこんだ。

昨日の勝者のニック・フォスターとジョノ・レスターは、15秒のピットストップ・サクセス・ペナルティーにも拘らず7位でフィニッシュし、Craft-Bambooの#911ポルシェは再び、後方のグリッド・スロットからスタートしながら、シェイ・デイヴィーズとサンディ・ストゥヴィックのおかげで8位に入った。またKCMGの2台目の日産に乗る谷口行規とインペラトーリは9位に終わった。チェンとスレイドのフェラーリはポイントをスコアできる順位まで入りこんだ。

そこでコドリッチとリンドは10月13・14日の寧波でのシーズン・フィナーレを迎えて12ポイントのアドバンテージを確保することになり、フォスターは3位のニーデルハウザーのさらに8ポイント遅れとなる。最大50ポイントが2度の60分レースで獲得可能だ。

他にはKCMGの竹田直人と白坂卓也がもう1レースを残して、Amカップのタイトルを獲得し、そのアウディで、ライバルのアンドリュー・マクファーソンとベン・ポーターに競り勝った。実際、Absolute Racingのジンツー・ スンとブーリット・ビーロムバクディが乗るSingha Plan-Bがクラス勝利を飾ったが、日本人ペアの2位のポジションは、AMAC Motorsportのライバルに大幅なリードを生み出すのに十分なものとなった。

GT4: TEAM STUDIEがGRUPPEMのリタイヤを最大限に活かす


砂子塾長と木下隆之は今日の午後の上海で、自分たち自身とBMW Team Studieに今季4度目の勝利をもたらし、今シーズンのGT4のタイトル争いに食いこんだ。それは日本人のコンビが、寧波で開催される最終戦のシーズン・フィナーレの段階で、GruppeM Racing Mercedes-AMGがピットストップ直後のバッテリー問題でリタイアしたラインホルト・レンガーの背後11ポイントまで迫っていることになる。

タイトル争いに絡むこの2組の主役チームにおいて、ポール・シッターの砂子塾長が後方からくるドイツ人の厳しいプレッシャーを跳ね除けて見せたオープニングの段階から始まり、むしろその闘いを楽しんでいるようだった。何度となくレンガーは追い抜くタイミングを狙っていたが、ようやく開始25分になってウィンドーを見出した。

そんなバトルはピットストップ後も続くように見られたが、Mercedes AMGのリタイアと共に終わりを迎えた。その代わり、木下は昨日2位に入った結果の、10秒のサクセス・ペナルティーにも拘らず、チームメイトのマックス・チェンに対して35秒の差をつける勝利を飾った。

3位はまたTTR Team SARDのポルシェの手に渡り、4度のレースで3回目の表彰台入りを獲得した。トニー・フォントブライアン・リーは#82 BMWの1.8秒遅れでフィニッシュし、M MotorsportのKTMでデビューしたディーン・クートスムディスとジャスティン・マクミランとの差を大きく広げた。
しかしながら、リンゴー・チョンのタイトルへの望みは、チームメイトのアレックス・アウが第1レースでGT3車にぶつけられたことで夢となった。Team iRace.Winは、Mercedes-AMGを必死のリペアすることに努めたがなんとかクラスで7位、フルシーズンのエントリーの5位でフィニッシュできるだけのポイントはなんとか稼ぎ出した。

今年のBlancpain GT Series Asiaキャンペーンの最終ラウンドは寧波で10月13・14日に開催される。

ドライバー・コメント

デニス・リンド #19 FFF Racing Team Lamborghini Huracan GT3:
「実のところ、とても怖かったよ!かなりぎりぎりの闘いで、チームメイトとの競り合いともなるとかなり疲れるよね。でも僕らはそのために来ているから。全てがとてもフェアだった。何度かカチカチと当たるなどやりあったけど、そんなスピードでコーナーに入って競り合っていると、それも仕方のないことさ。みんなが比較的、大きな痛手を負うこともなくレースを終えられてよかったよ!ヒロシとアレックスとレースをするのはとても楽しかった」

Kinoshita Takayuki, #81 BMW Team Studie M4 GT4: 
「レンガーとのマッチアップはとても楽しかった。彼はとてもクリーンなドライバーだから、お互いに近くで競り合いながら、サバイバル・スペースはちゃんと残しておいてくれる。それはお互い様だけど!だからこそ結果的に楽しく走れた。それに昨日もタイヤの問題が確かにあったけど、チームは前の晩、ずっとタイヤ交換の練習をしていた。そのおかげで多少の問題がありながらも、今日はチームとしてとてもスムーズにいき、みんなに感謝しているよ」