Absolute RacingのSathienthirakulとHamprecht組が鈴鹿でポルシェ勢のポディウム独占を率いて勝利

22 June 2019

>Team iRace.WinのSantosoとChongがGT4クラスで勝利を飾る
>リザルト:鈴鹿 レース1
>ポイント:GT3 | GT4

先頃、鈴鹿で行われたBlancpain GT World Challenge Asiaのレースで、 Tanart SathientirakulとPhilip Hamprecht組はAbsolute Racingチームへのワンツー・フィニッシュと、ポルシェ勢の表彰台独占をもたらした。

このタイ人とドイツ人のペアは、最後のクロージング・ラップで上村優太を押さえたAbsoluteのチームメイトでもあるYuan BoとLeo Ye Hongliを6.2秒上回りながらフィニッシュ・ラインを越えた。上村優太が永井宏明と駆るARN Racing Porscheはグリッドスタートの9位から順位を上げて、これまでで最高のチャンピオンシップ・リザルトを獲得。

その間、GT4クラスでは残すところわずか10分で、Jean-Marc Merlinがレース・リーダーの砂子塾長と接触したことで状況は一変。ダメージとドライブスルー・ペナルティーのおかげでTeam iRace.WinのRingo ChongとSetiawan Santosoが、Bryan Leeと Tony Fong組(GTO Racing with TTR)に競り勝って勝利。Anderson TanotoとMark Williamsonが駆るAbsolute RacingのAudiはGT4のデビュー戦ながらもチーム、車両、ドライバーの全てにおいて初の表彰台を飾った。


GT3:ABSOLUTEの歓喜(そして失望)

Absolute Racingのポルシェ・チームのガレージにいた半数が、土曜の午後のワンツー・フィニッシュに沸いたが、パンク事故がその#12 Audiの希望をへし折らなければ表彰台を独占していたかもしれない。

Martin Rumpがポールポジションから6秒のアドバンテージを得ながら、彼がWeiron Tanと駆るR8 LMS GT3はピット・ウィンドーが開く直前に強引に押し込まれる。結局、おかげでコー・ドライバーのHamprecht Sathienthirakulは喜びの表情を見せることのないまま、 Sathienthirakulにリードを与えることに。

代わりに、騒動は後方で巻き起こり、ピットストップが頻発した後、少なくないクルーが焦ったさに身をよじることに。

Darryl O’YoungのCraft-Bamboo Mercedes-AMGはまだ半分の距離を残しながら2位に落ち着いていたが、その後は追随するポルシェ・チームを相手にペースを守りきれなくなった。その代わり、コー・ドライバーBoの素晴らしい働きを引き継いだYe Hongliが、後半レースが始まってすぐにChristina Nielsenを追い抜いた。

その間、9位から猛烈なチャージを見せたARNがペースアップとペナルティーを利用して追い上げを見せる。永井宏明とベン・ポーターも、AMACのAm CupクラスのLamborghiniがピットストップ後に順位を落としたことで、幸運なことに7位を巡る争いに加わった。かたや上村はチェッカー・フラッグを受けるまでHongliを追い続けた。
仲間の日本人ドライバー、坂本裕也と、HubAuto CorsaのパートナーのAndre HeimgartnerはそのFerrariで、10秒のサクセス・ペナルティーを乗り越えながら4位で終了。その間、急激な追い上げを見せたFrederick Schandorffも、Alex Auと組んで乗るVSR Lamborghiniでファステスト・ラップを叩き出した。

Vutthikorn Inthraphuvasakは5位でピット入りするまでの序盤戦でAmチャレンジをリード。その後、コー・ドライバーのMarco Holzerは、Panther/AAS Motorsportの15秒サクセス・ペナルティーをひっくり返すべく奮闘したが、ちょうど0.7秒先にフィニッシュしたLamborghiniを最後まで追い抜く術を見つけられなかった。

他の箇所では、O’YoungとNielsenが最終リザルトで7位に後退、同じく5秒のサクセス・ペナルティーを受けたTSRT Audiの一枠前でレースを終えた。

後方ではチャンピオンシップ・リーダーのMG Choiが、片手ほどのポイントを獲得することで、ジェットコースターの如き大変な一日を終えた。それでもSolite Indigo Racingにはずっと良い結果が待っていると思いたかっただろう。韓国人ドライバーは、予選のクォリファイでクラッシュしたために21位のスタートで始動しながら、25分後にピットストップ・ウィンドーが開く頃には7位まで順位を上げていた。だがチームが、そのペナルティーに対する進行で表彰台の可能性さえ覗かせていたPatric Niederhauserを安全にリリースできなかったという理由からペナルティーを受け、その脅威的なカムバックも虚しく終わる。

澤圭太とPiti Bhirombhakdiが操縦するABSSA Racing McLarenはポイントを獲得するところはしっかり獲得し、その間Rump/Tan組もエクストラ・ピットストップから奮闘を見せて11位で一日を終えた。

地元チームのLM Corsaは、中西圭と脇坂薫一が力を合わせたおかげでAmクラスで勝利をおさめた。

GT4:CHONGとSANTOSOが取りマトめる


Ringo ChongとSetiawan Santosoは、2019年初めにタッグを組んで以来、後半に起きた衝突をものにして初勝利を飾った。

その勝利はわずか10分を残したヘアピンでBMW Team StudieとCraft Bambooが鉢合わせたおかげで転がり込んだ。そんなM4とMercedes-AMGは、直前に7秒差でピットインしたものの、双方のピットストップ・サクセス・ペナルティーもあって、再びノーズ・トゥ・テイルの状態で合流することに。

Jean Marc-Merlinの方が速く見えたが、その数ラップ後に砂子塾長が守ろうとしたインをつく動きを見せる。その結果、接触を生み、BMWはスピンしただけでなく、二度目の長いピットストップの原因となる左リアにパンクを負った。

結果的にMerlinのドライブ・スルー・ペナルティーのおかげで3位になり、Bryan Leeを抜いて2位に上がった。

ところがフランス人はピットレーンの速度超過で二度目のペナルティーで呼ばれてしまう。
その全てがChongとSantosoの利に働き、その結果、レース1を4位で終え、TTRのLeeとTony Fongを擁するGTO Racingを押さえて難なく勝利を飾ったことで、Anderson TanotoとMark Williamsonが乗るAbsoluteのAudiも表彰台に滑り込んだ。

今週末の60分のレース2は日曜の日本時間11:10(GMT +9時間)にスタート。