> Mercedes-AMGが数秒差をつけて全体のトップ10をリード。
> 砂子塾長と木下隆之がBMW Team Studieに地元勝利をもたらす。
> リザルト:レース2
> ポイント:GT3 | GT4
ジェフリー・リーが鈴鹿でいぶし銀のディフェンス技を見せ、午前中から開催されたBlancpain GT World Challenge Asiaで、Craft-Bamboo Racingのコー・ドライバーAlessio Picarielloと共に今季2度目の勝利をおさめた。
わずか1.1秒差で4チーム/メーカーがトップ5にひしめき合う中、セーフティー・カーが2度出動する騒ぎに続き、最後のスパートはフィニッシュを目指しての鍔(つば)迫り合いとなった。Panther/AAS MotorsportのVutthikorn InthraphuvasakとMarco HolzerはPorscheを駆りながら、わずか0.3秒差で勝利に手が届かず、昨日の勝者Tanart SathienthirakulとPhilip Hamprecht (Absolute Racing)は0.2秒差がつきながら、最大15秒のピットストップ・サクセス・ペナルティーを乗り越えてチャンピオンシップ・リードを伸ばした。
GT4ではBMW Team Studie の日本人ペア、砂子塾長と木下隆之が昨日のリタイヤから復活し、特段の問題もなく勝利。Anderson TanotoとMark WilliamsonはCraft-BambooのFrank YuとJean-Marc Merlinの前へ飛び出し、表彰台2位に入る素晴らしいデビューを飾った。
GT3:PICARIELLO がポールポジションからリードを維持し、LEEは気を吐いた
2台のセーフティー・カーが週末の鈴鹿の第2レースにスリリングな結末を用意し、Jeffrey LeeはVutthikorn Inthraphuvasak、Tanart Sathienthirakul、Yuya Sakamotoから強烈なプレッシャーを浴びながらじっと耐え抜いた。
60分の競り合いは、Alessio Picarielloが、T1で一緒にフロント・ローでスタートを切ったMarco HolzerとPhilip Hamprechtにリードするかたちで口火を切った。だがその後方で、4位からスピン・アウトしていたKantasak Kusiriの希望も儚くも早い段階で消えてしまった。
Hamprechtは2秒以上つかず離れずの目前の2人のペースについて行けず、双方ともピットストップ・サクセス・ペナルティーのないまま、それぞれがコー・ドライバーのLeeとInthraphuvasakになるや、その差は再び2.5秒に開いた。
LM CorsaのPorscheがDegner 2のグラベル・トラップから引き出されている間に要求された最初のセーフティー・カーのおかげで、Leeのわずかなリードも徒労に終わった。
Inthraphuvasakのチャレンジへの希望も、最初はYuya Sakamotoに翻弄され、結果的にPorscheを躱(かわ)すのをためらわなかった。ところが、彼はLeeが簡単にいかないと気づき、最後からひとつ前のラップのシケーンでトラックから外れ、4位に転落した。
おかげでInthraphuvasakは、手に汗握るファイナル・ラップの間、正確無比で一貫したLeeにチャレンジするのに3.6マイルしか残されていなかった。
2度のセーフティー・カーの出動は、彼とHamprechtの15秒のサクセス・ペナルティーで6位に落ちたTanart Sathienthirakulにとってうれしい障害となった。坂本のミスのおかげで最終的に表彰台を確保し、チャンピオンシップ・リードも守られた。
その後ろで、Absolute Racingのコー・ドライバーであるWeiron Tanがピット・ウィンドーの前は14位だったことで注目されたMartin Rumpだが、坂本はHubAuto Corsaでのコー・ドライバーAndre Heimgartnerがピットインした時の順位で終えた。
FerrariとAudiはS字の一箇所で躱(かわ)しただけで、エストニア人はその直前に4台をオーバーテイクし、フィニッシュ時にわずか0.1秒差となった。中国人ペアのYuan BoとLeo Ye Hongliが組むもう一台のAbsolute Porscheは、10秒のサクセス・ペナルティーを受けた後にも拘らず、スタートした順位から2つ上げて、その間にSolite Indigo RacingのMG ChoiとPatric Niederhauserが再び背後から縫い上がってきてポイントを獲得してフィニッシュした。
888のMercedes-AMGもまた、ピット・ウィンドーの前に5位から16位まで順位を上げてきたShane van Gisbergenのおかげで、前半戦に大きな動きを見せた。ところが、彼がJefri Ibrahimとペアを組む車両は、トップ10に並んであと少しのところまできて130Rのバリアに突入して一日を終えた。
Li ChaoとChris van der Driftは、Lee/PicarielloとInthraphuvasak/Holzerと一緒に8位フィニッシュでPro/Amの表彰台に立ち、フライング・スタートで早めのドライブスルー・ペナルティーから持ち直してTSRT Audiの前に滑り込んだ。
その更に後方では、LM CorsaのリタイヤのおかげでVattana MotorsportのChonsawat AsavahameとAkihiro AsaiにAm Cupの勝利を明け渡してしまう。
GT4:TEAM STUDIEが地元勝利を飾る
昨日のレースでBMW Team Studieが勝つ希望はパンクと共に潰えた蚊のように思えたが、木下隆之と砂子塾長がポールポジションから勝利まで駆け込むとそれを否定する余地はなくなった。
サクセス・ペナルティーも受けていないため、#81 M4 GT4は妥協する必要もなく自由にレースを展開。塾長のリードは25分後にピット・ウィンドーが開いた時点で10秒以上まで広がり、木下が乗り込むと更に差は広がった。
その後ろで、いくつかのサクセス・ペナルティーと2度のリタイヤに、前日のレースに勝利を飾ったTeamiRace.WinのMercedes-AMGも絡む中、残りの表彰台への争いはAbsolute RacingとCraft-Bambooの対決となった。後者のJean-Marc Merlinは当初、Anderson Tanotoにアドバンテージを持っていたはずだが、その後にWilliamsonがFrank Yuを追い越すタイミングを見つけた。
Blancpain GT World Challenge Asia 2019のリーズ後半戦は、2週間後に富士スピードウェイで開催される。