プレビュー:待ちに待ったFanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSがいよいよセパンへ返り咲く。

プレビュー:待ちに待ったFanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSがいよいよセパンへ返り咲く。

> マレーシアは2019年に始まりSRO初のアジア・レースを主催してきた。
暫定エントリー・リスト

Fanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSは2022年キャンペーンのオープニング・ラウンドのホストとして2年に及ぶ休止期間から戻り、今週末(5月20-22日)からセパンで開催される運びとなる。

コロナ・ウィルス対策における移動措置の問題から、シリーズ・オーガナイザーのSRO Motorsports Groupは2020と2021年のチャンピオンシップ開催を阻まれてきた。しかし様々な度合いの規制緩和が多くの国で採られるようになった現在、アジア唯一の全大陸型のGT3シリーズは伝統の開幕戦をマレーシアで開催すべく戻ってきた。

計12本の1時間レースが6イベントとして分けられる今年のカレンダーだが、そこには日本開催の4ラウンドも含まれている。数としては2017から2019年と同じとなる。鈴鹿、富士、SUGO、岡山国際で開催されるレースは、日本のチームとドライバーに向けた「チャンピオンシップの中のチャンピオンシップ」として、日本のスタンドアローンのシリーズとしてカウントされる。

暫定のエントリー・リストは、そんな新しい全日本のフォーマットの成功が反映されるのと同時に、コロナ後の全アジア・シリーズの再編という残された課題に対応するものだ。現在8台を数えるGT3車は、鈴鹿、及びそれ以降に大きく膨れ上がる予定だが、今週末の出走チームは期待していたより少ない。Japan Cupのエントリー登録リストは暫定的で(フル・シーズンのポイントを獲得)、Fanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSは7月に日の出づる国に到着する前に増えることが予想される。

セパンで出走予定の車両のうちの7台は、日本と、10月に当キャンペーンのトリを飾るインドネシアの新しいマンダリカ・サーキットで競われることになる。

そこにはTriple Eight JMR (Mercedes-AMG)、Audi Sport Team X Works、AMAC Motorsport (Porsche)など、これまでFanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSを経験しているチームも含まれる。2019年Bathurst 12 Hourの勝者であるEBM (Porsche)は、国内戦のSuper GTシリーズと繋がりの強い、日本の新しいチーム、Yogibo Racing (Ferrari)と共にチャンピオンシップ・デビューを飾る。

それに多くのドライバーはアジアのシーズン・キャンペーンの経験者である。今週末、ホームの人気者であるジャズマン・ジャファーは2019年にもTriple Eight JMRで組み、ショーン・トンは新しいX Worksのチームメイト、サンディー・ストゥヴィックとレースで競った、シリーズ初開催のシーズンでSilver Cupチャンピオンとなっている。また横溝直輝は無条件でレースに勝利した日本人ドライバー3人のうちの1人だ。

また、2018年で総合2位のニック・フォスターと共に、Triple Eight JMRとフルシーズンを競うジェフリー・イブラヒムもいる。翌年のAmクラスのチャンピオン、アンドリュー・マクファーソンとベン・ポーターもまたAMAC Motorsportの前世代のポルシェ911でセパンに参戦し、セティアワン・サントソとエイドリアン・デシルヴァも帰ってくる。後者はオーナーであり、ルマンに2度優勝しながら、Fanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSに2度参戦しているアール・バンバーと共に一戦限りの登場となる。

その間、SRO主催の新しいJapan Cupのコンセプトは、海外へ移動することなく、既存のSuper GTとSuper Taikyuのプログラムに新たなスプリント・シリーズが加わることに対して、国内のレース・チームやドライバーは前向きに見ている。

2人のドライバーは日本人か、JAFライセンス・ホルダーでなければならない、現在GT3、GT4クラスで15チームのエントリーが確認されており、さらに2台はJapan Cupのポイント資格を有し、鈴鹿以降はグリッドに参加予定だ。

GT3の関連チームには名の知れた複数のチームが参戦する。そこにはFIA WECの参加チームであるD’Station Racing (Aston Martin)、 Super GT stalwarts B-Max (Lamborghini)、 CarGuy (Ferrari)、LM Corsa (Ferrari)、及びBMWの新型M4でエントリーするTeam Studieも含まれる。

前Fanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSの出走車のうち、ABSSA (McLaren) とPorsche Center Okazakiの2チームが返り咲き、そこにはComet’s Hondaも彩りを添える。Team Uematsuのマクラーレンも最初のGT3リストに名前を連ねている。

ここまで6チームのGT4エントリーが確認されている。Comet Racingは両クラスの参加を発表しており、Team GMBとTeam ScalaのMercedes-AMGの2チームも参戦予定だ。そしてCREF Motosportのマクラーレンに、Akiland RacingとKoshido Racingの2台のトヨタも走る。

True Visions Motorsport ThailandとGTO Racingは鈴鹿、富士、SUGOと岡山国際に参戦するものの、現在のドライバー・コンビにはJapan Cupのポイント資格がない。

全てのレースに25、35分のマンダトリー・ドライバー・チェンジが義務付けられている。トップ3でのフィニッシュは、次レースのピットストップでさらに15、10、5秒のサクセス・ペナルティーが課せられる。

今年度の60分レース×12本は SROのGT World YouTubeプラットフォームでライブ中継される。


セパン・タイムテーブル(GMT +8)

5月19日 木曜
12:00 – 13:55: テスト1
16:00 – 17:55: テスト2

5月20日 金曜
11:00 – 12:00: フリー走行(フリー・プラクティス)
15:30 – 17:00: オフィシャル・プラクティス及び30分のブロンズ・テスト

5月21日 土曜
11:27 – 11:42: Q1 予選1
11:49 – 12:04: Q2 予選)2
15:15 – 16:15: レース1

5月22日 日曜
12:00 – 13:00: レース2