レース1:今週末の富士の第1戦でも、誰もCarGuyを止められず

レース1:今週末の富士の第1戦でも、誰もCarGuyを止められず

> 木村とコッツォリーノは3レース走って2度目の勝利を難なく飾った
> Koshido Racingの佐藤と平中はTeam ScalaのペナルティーのおかげでGT4の勝利を手中に
リザルト

木村武史とケイ・コッツォリーノは富士で開催中のFanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSの2回のレースの1日目で余裕の勝利を飾ることに。CarGuy Racingのフェラーリはポール・ポジションからスタートしながら一度は4位に落ちるものの、それでも尚ピットストップの度に盛り返し、先頭争いに浮上した。

コッツォリーノはYogibo Racingの藤波清斗と、先に木村から一度リードを奪った横溝直輝よりも13.5秒も先にチェッカー・フラッグを受けた。その間、タナート・サティエンティラクルも猛追するニック・フォスターをかわし、AAS Motorsportのペア・ドライバーであるカンタディー・クシリと共に表彰台を獲得した。

さらに後方ではTeam Scalaが圧倒的なGT4の勝利目前だったが、1秒のストップ・アンド・ペナルティーのおかげで、Koshido Racingの佐藤元春と平中克幸に思わず勝利を譲ってしまう。

オープニング・レースを支配した田代純と、谷川達也はそれでも2位に入り、GTO Racing Teamのブライアン・リーと安岡秀人も100%表彰台に上がる記録をキープしながら3位入賞を果たした。


GT3

横溝とクシリと競っていた木村のショッキングなポール・ポジションは、Amドライバーにとって土曜の午後に行われた60分レースのスタート時点で、理論的には自分より速い2人のシルバー・グレードのドライバーと競わなければならないことを意味していた。

まさにその通りとなり、Yogiboのフェラーリは2周目の頭にターン1でスリップストリームに入ったものの、それはAASのポルシェが同じ動きに入る直前だった。だがCarGuyは、Reap Fueling Ambitionsのランボルギーニで予選5位にて通過し、4周が終わる前に追い越しに入った濱口弘を意識していなかったかもしれない。最初はトップ2が先行態勢をキープしていたものの、ファステスト・ラップを叩き出したウラカンも参加し、25分でピット・ウィンドーが開く前に三つ巴のバトルが繰り広げられた。

ところが最初に訪れたチャンスでYogiboが横溝をピットインさせている間に、クシリと濱口は10分間のウィンドーを利用して攻めの態勢に入る。その結果、2台がピットストップを終える頃にはさらにリードが広がっていた。

木村は、その間レース・リーダーから6秒遅れで、ウィンドーの早いタイミングでコッツォリーノにハンドルを明け渡す。そしてYogiboにとってもそうであったように、それがより速い攻めに転じる有効な戦略だということが証明された。Indeed, #777 split the Porsche andもちろん、そのまま#777がピットを出ると同時にポルシェとランボルギーニを突き放し、よりよい状態のタイヤ温度のおかげで、サティエンティラクルを易々と追い越した。

藤波はその時点でほぼ3秒のリードを保っていたが、鈴鹿でそうだったように、まだまだスピードに余地がある状態で、絶対に諦めないコッツォリーノにあと2周差まで詰め寄られ、捕まった上に追い越されてしまう。

サティエンティラクルは余裕の3位に見え、特に濱口のペア・ドライバーの大蔵峰樹がピットストップに入ってすぐにリタイヤとなってさらに盤石に見えた。しかしチャンピオンシップ・リーダーのニック・フォスターが10秒のサクセス・ペナルティーの後にチャージに出るや、彼がプリンス・ジェフリ・イブラヒムと一緒に操るTriple Eight JMRのメルセデス-AMGは遅れをとることに。彼はすぐに4位のD’stationの藤井誠暢を交代させたが、ポルシェを捕まえるにはどうしても周回が足らなくなり、ポルシェは1.2秒差でチェッカー・フラッグを受けた。

Porsche Center Okazakiの上村優太は藤井とジャズマン・ジャファーを追い抜き、同じラップで5位にフィニッシュ。その間、Triple Eight JMRの2台目のメルセデス-AMGも同じ状況を利用してトップ6入りを果たした。


GT4

本来、富士のオープニング・レースはTeam Scalaにとって勝たなければならないレースで、それだけ、ピット入りする前は支配的だったことを意味する。

田代はポールからリードを保ったまま、すぐにリーを退けて前へ出ると、フロント・ローでスタートした大山正芳も抜いてみせた。Akilandのトヨタはピットストップ入りする前に、再びGTOのメルセデス-AMGの前へ出て、その頃にはTeam Scalaが持っていたアドバンテージを鑑みてもリザルトは見えていた。

もちろん、田代は25分が経過した状態で28秒のリードを保ち、ストップする前にウィンドーぎりぎりまで粘って走り続けた。彼と谷川のチャンスは、近しい挑戦者たちが10秒と5秒のサクセス・ペナルティーを受けたことで増し、Team Scalaのリードを50秒近くまで広げることになった。

安全なアドバンテージを維持するには軽いピットストップで十分だった。その代わり、チームはミニマム・タイムよりも1秒少ない状態で、同じ長さのストップ・ゴー・ペナルティーということになった。

平中の存在さえなければ、彼らはそのままいけたかもしれないが、平中の名前がその後方でタイミング・スクリーンに光り始めていた。メルセデス-AMGはストップ・ゴーを終えて、Koshidoのトヨタの前に現れたが、そのすぐ後に追い越され、最終的に10秒遅れて順位を落とした。

安岡はリーの後を引き継ぎ、15秒のサクセス・ペナルティーを受けたにも拘らず4位に入った。

レース2は明日の日本時間13:10に青信号でスタート。SROのGT World YouTubeチャンネルと、日本のJ Sportsで生中継される。