> 横溝/藤波組が木村/コッツォリーノ組に競り勝ち、ラウンド7のトップに
> GTO Racing Teamのリーと安岡がGT4で今年度の初勝利をもぎ取る
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本日午後、スポーツランドSUGOで開催されたレースで、藤波清斗は横溝直輝とケイ・コッツォリーノ組のプレッシャーを撥ね除けながら、自身とYogibo Racingにとっても名誉なFanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSで母国日本で勝利を飾る。
鮮やかなブルーのフェラーリは、スタートと共に2番手から先頭へ飛び出すと、それ以降は実質的なリーダーとなるが、CarGuy Racing 488のチェックをコンスタントに受けながら、木村武史の健闘のおかげで本日のオープニング・レースを2位でまとめた。総合の表彰台には星野聡と藤井誠暢が乗るD’station Racingのアストン・マーチンが入った。
さらに後方では、GTO Racing Teamのメルセデス-AMGに乗るブライアン・リーと安岡秀人が、ピットストップのタイミングでAkiland Racingのトヨタを抜いて今シーズン初勝利を飾った。ポールを獲得した大山正芳と植田正幸の乗るGRスープラは、フィニッシュ前にTeam GMBの波多野宏明と細川慎弥に抜かれ、順位をひとつ落とした。
フェラーリVSフェラーリでフィニッシュへ
横溝の神がかったスタートと藤波の堅実なディフェンスのおかげで、予選後に降った雨を受けて若干濡れたトラックで始まったレースをYogibo Racingが仕留めた。
それでも2位でスタートしながら、ポール・ポジションのタナート・サティエンティラクルのかなり前に飛び出し、ターン1に突っ込んだ横溝にとって、ピレリのスリックタイヤはフィールドを見渡しても唯一の現実的なオプションに思えた。タイ人ドライバーにとってスタートの反応の遅れのおかげで、AAS Motorsportのポルシェ、 D’stationのアストン・マーチン 、Team Uematsuのマクラーレンの3台の前に木村を先に行かせると、そのグループの3位に入った。
ところが、3台一塊の状態は明らかにバランスが悪く、真ん中に挟まれた格好のサティエンティラクルが視界を失ったプリンス・アブ・イブラヒムに突っ込まれてスピン。両車ともに、ダメージを受けたTriple Eight JMRのメルセデス-AMGがバリアに真っ直ぐに突っ込み、セーフティー・カーの導入があるまでその状態が続いた。
素晴らしいリスタートのおかげで横溝は、すぐに山﨑雄介と共にComet Racing Hondaに乗る木村へのアドバンテージを再び広げることができずに、星野のアストン・マーチンも第1コーナーの劇的な展開の間に4位に落ちた。
ピット・ウィンドーが25分となった時点で横溝のリードは5秒になり、CarGuyの5秒のサクセス・ペナルティーと、Cometホンダのドライブスルー(ペナルティー)のおかげで、ドライバー・チェンジの後も、藤波に少しばかりの余裕を与えることができた。
ところがそんな全ても、コッツォリーノがスピードを上げて2位に食い込んだところで一変。そこからわずか3周でフェラーリが一緒に先行するようになり、先頭争いが変わるのも時間の問題に思えた。
しかし0.5秒の遅れをとることもなく、コッツォリーノはノーズで迫ったり、何度も異なるラインどりを採るなど試みてみたものの、藤波を突き放すことも、気を削いだりすることもできなかった。そして明らかに速いものの、CarGuyの488は、素晴らしく手堅いレースを演出する、Yogiboの前Super GT300のチャンピオンをオーバーテイクする明確な機会を活かすこともできなかった。
藤井とD’stationは、ピットレーン出口のラインを越えたことで課されたCometのペナルティーを最大限に利用し、単独3位に入る。そんな彼は勝者の10秒遅れで入ったが、Plus with BMW Team Studieのペア・ドライバーである山口智英がオープニング・レースを5位で終えた荒聖治に33秒差をつけることに成功した。
X Worksは予選でスピンしながらもなんとか巻き返し、デヴィッド・パンは9位でスタートして、後者の強気のレース展開に続いて5位で終えた。そのペア・ドライバーのショーン・トンは最後まで荒に食いついたものの、最終的に0.3秒もつけられることなくチェッカー・フラッグを受けた。
AASの感嘆すべき勢いあるリカバリーを見せ続けた澤啓太はカンタディー・クシリを押さえ、小泉洋史を擁するABSSAのマクラーレンで6位に終えたが、同時に、植松忠雄と内田雄大が乗るTeam Uematsuの720SはAmクラスで総合8位に輝いた。
その背後ではプリンス・イブラヒムとニック・フォスターが、木村/コッツォリーノに対するチャンピオンシップ・リードを大幅に失い、9位で終えた。そのようにして、Triple Eight JMRの#99のメルセデス-AMGは計算上、明日の時点でタイトルを狙うことはできなくなった。
レース2の生中継をご覧になりたければSROのGT World YouTubeチャンネルか、日本においてはJ Sportsにて、日本時間11:30 (GMT +9)にご視聴できます。