レース1:岡山で勝利を飾ったYogibo Racingの横溝が、外国勢も含めたタイトル獲りに希望を残す。

レース1:岡山で勝利を飾ったYogibo Racingの横溝が、外国勢も含めたタイトル獲りに希望を残す。

> チャンピオンシップ争いのライバルたちが表彰台入りを果たす中、藤波がコッツォリーノを制す
> GT4での勝利のおかげで、リーと安岡のGTO組がGT4におけるリードを伸ばす
> CarGuyチームがFanatec Japan Cupチャンピオン獲得
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土曜日の決勝レース1でYogibo Racingの横溝直輝と藤波清斗が過去3戦で2勝目を挙げたことで、日曜の岡山のレースでは3チームがFanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSのドライバー・タイトルを目指すことになる。

藤波は、急ピッチで追い上げてくるCarGuy Racingのフェラーリを抑えることに成功したが、木村武史とケイ・コッツォリーノに22ポイント差をつけられた状況となった。2022年の最終レースとなる日曜日の決勝レース2では25ポイントの獲得が可能だ。Triple Eight JMRのプリンス・ジェフリ・イブラヒムとニック・フォスターは、レース1の表彰台の結果から、同チームの3ポイント後方につけている。

さらに後方では、GTO Racing Teamのブライアン・リーと安岡秀人がポールトゥウィンを果たしたことで、また一歩GT4王座へ近づいた。メルセデス-AMGは井上雅貴と共に、シリーズの表彰台に初めて輝いた女性ドライバー、鈴木祐子の乗るCREF Motosportのマクラーレンに8秒差をつけてフィニッシュ。波多野宏明と細川慎弥は3位に入ることで、他のチャンピオンシップ・ライバルに16ポイント差をつけて最終レースに望む。

CarGuyチームは、日本開催の4ラウンドで見せたパフォーマンスによりFanatec Japan Cupの総合とPro-Amのチャンピオンに輝いた。木村とコッツォリーノ組は、最終レースのリザルト次第でFanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSのタイトルをも肩書きに加えることができる。


藤波が再び底力を見せる

オープニング・スティントでは横溝がポールポジションから十分なリードを確保し、ずっと独走態勢をキープ。しかしそのような素晴らしいリードも、濱口弘のランボルギーニがストップしたため出動したセーフティー・カーによって、ピット・ウィンドウが開く直前に失われた。

セーフティーカーが解除された時点でピットストップが始まり、フロントローでスタートし、オープニング・スティントを2位で走り続けたAAS Motorsportのタナート・サティエンティラクルが走行を続けたが、その他のフィールドのほとんどの車両がピットストップを行った。

Triple Eight JMRの2台のメルセデス-AMGはステージのオープニング・ラップで、プリンス・ジェフリ・イブラヒムが木村を追い越してからずっと3位と4位につけていた。しかしサクセスペナルティ5秒を課せられたにもかかわらず、2台のメルセデスより順位を上げたのが CarGuy Racing のフェラーリだった。

そこからコッツォリーノが、サティエンティラクルから交代したクシリを激しく追い上げた。残すところ22分の時点で第7コーナーで、アウト側から素晴らしい動きを見せた。しかし藤波はその段階で6秒前を走っており、タイトルに望みを託すには優勝するしかないことも分かっていた。

鮮かなイエローのフェラーリはその後ペースをあげたが、SUGOとは異なり、Yogiboに挑むところまでは至らなかった。藤波は最終ラップでリードを確保しながら1.2秒差をつけてチェッカー・フラッグを受けることになった。

クシリとサティエンティラクルは、ピットストップタイムが短すぎたため課せられた1秒のストップ&ゴー・ペナルティーのため表彰台のチャンスを逃し、その結果、ポルシェは10位に転落。代わりにフォスターはコッツォリーノにピット内で抜かれたダメージを最小限に留め、澤啓太のマクラーレンを追い越して3位入賞を果たした。

7番手スタートとなった小泉洋史のABSSAの車両は、AASのストップ&ゴー、Porsche Center Okazakiのサクセス・ペナルティー、序盤に起こった濱口による接触の結果のD‘stationのスピンなど様々な状況に恩恵を受け、さらにレース終盤で澤が、迫りくるリード・ハーカー(EBM Giga Racing)を押さえ込み、順位を上げることができた。

しかし時間がかかってしまったピットストップのため、3位から6位に順位を落としたプリンス・アブ・イブラヒムとジャズマン・ジャファーにとっては残念な結果となった。

10秒間のサクセス・ペナルティーを課せられた永井宏明・上村裕太組が7位、日曜日のレースをポールからスタートさせる星野敏と藤井誠暢が8位でフィニッシュした。

内田雄大と植松忠雄のTeam UematsuのマクラーレンがAmクラスで勝利をおさめた。

リーはポールポジションからスタートしレース序盤で早くもリードを広げたが、10秒のサクセス・ペナルティーのため、CREFのマクラーレンの後ろへ順位を後退させた。しかし安岡が井上に急ピッチで追いつき、オーバーテイクに成功した。その間、主なタイトル・ライバルであった細川もまた3位に順位を上げた。

GTOは既存のポイント・リードに加え、レース1において10ポイントを獲得したおかげで、シーズン・フィナーレとなる日曜日のレース前にリーと安岡は十分なアドバンテージを与えられた形となった。